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労災申請精神疾患対応

労災申請ガイド
——過労死ライン・精神疾患認定・申請手順

業務上の傷病を確実に認定させる方法 申請書の書き方
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01労災とは——会社の握りつぶしを防ぐ方法

労働者災害補償保険(労災)は、業務上の傷病・障害・死亡に対して給付が行われる保険。会社の同意は不要で、労働者が直接労働基準監督署に申請できる。会社が「労災を使わないでくれ」と言っても、労働者の権利として申請を阻むことはできない。

会社が「労災扱いにしない」と言っても申請できる:労災保険の請求権は労働者の権利。会社が証明欄(様式の事業主証明)を拒否した場合でも、その旨を記載して提出すれば労基署が調査を行う。

労災が認められると受け取れる給付

給付名内容
療養補償給付治療費が全額支給(自己負担なし)
休業補償給付休業4日目から給付基礎日額の80%(特別支給金含む)
障害補償給付後遺障害が残った場合に年金または一時金
遺族補償給付業務上死亡の場合に遺族に年金または一時金
02過労死ライン——時間外労働の認定基準

脳・心臓疾患(脳梗塞・心筋梗塞・過労死等)の労災認定には、以下の過労死ラインが基準となる。

期間時間外労働時間判断
発症前1ヶ月100時間超業務との関連性強
発症前2〜6ヶ月平均80時間/月超業務との関連性あり
発症前2〜6ヶ月平均45〜80時間/月他の要因も考慮して判断
時間外労働が上記未満でも労災認定される場合あり:長期間の夜勤・不規則勤務・精神的負荷(ノルマ・責任感)・出張・寒冷環境等の業務負荷が重なる場合は、時間外が少なくても認定されることがある。証拠とともに申請して判断を仰ぐこと。
03精神疾患の労災認定——うつ・適応障害の基準

パワハラ・長時間労働によるうつ病・適応障害も労災認定の対象。認定基準は「業務による強い心理的負荷」があること。

認定されやすい出来事(例)

  • 上司から「殺すぞ」「死ね」等の言葉による暴行・脅迫を受けた
  • 恒常的に人格・尊厳を傷つける言動(ひどい叱責・侮辱)を受けた
  • 2週間以上にわたる連続勤務を行った
  • 月80時間超の時間外労働が複数ヶ月続いた
  • 仕事量が突然2倍以上になった・達成困難なノルマを課された
  • 配転・出向・降格・退職強要等の不利益な処遇を受けた

申請に必要な書類

  • 精神障害の労災保険給付請求書(様式第33号)
  • 医師の診断書(傷病名・発症日・業務との関連性の意見記載が望ましい)
  • 業務の内容・負荷を示す資料(タイムカード・メール・上司の発言記録等)
申請は退職後でも可能:労災の時効は原則5年(療養・休業)または2年(療養費)。退職後でも申請できるため、「在職中は会社に気兼ねして申請できなかった」という場合でも諦めないこと。
04申請の手順
1

医療機関を受診し診断書を取得

「業務上の傷病」として診てもらい、業務との関連性について意見を記載してもらえると申請が通りやすい。

2

所轄の労働基準監督署に請求書を提出

勤務先の住所を管轄する労基署に申請書と証拠資料を提出。会社の証明がなくても提出可。

3

労基署が調査(数ヶ月〜1年程度かかる場合あり)

業務内容・残業時間・ハラスメントの有無等を調査。必要に応じて追加資料の提出を求められる。

4

認定給付開始

認定されると療養費・休業補償等が支給される。不認定の場合は審査請求(不服申立)が可能。

弁護士・社労士のサポートを活用:精神疾患の労災申請は認定率が低く、専門家の助けが有効。法テラスを通じれば費用を抑えて弁護士に相談できる。
Q&Aよくある質問
Q労災申請を会社に反対されました。どうすればいいですか?
労災申請は労働者の権利であり、会社の同意は不要です。会社が申請様式の事業主証明欄への記入を拒否した場合でも、その旨を記載して提出すれば労基署が調査を行います。
Q労災認定されなかった場合はどうすればいいですか?
不認定の場合は審査請求(不服申立て)ができます。労働基準監督署長への審査請求労働保険審査官への再審査請求労働保険審査会行政訴訟という手順で争えます。
Q通勤中の事故は労災になりますか?
通勤災害として労災保険の対象になります。合理的な経路・方法による通勤中の事故が対象です。日用品購入等の寄り道は一時的に対象外になりますが、その後通勤に戻った段階から再び保護されます。
Q労災の申請期限はいつまでですか?
療養・休業補償給付は2年以内、障害・遺族補償給付は5年以内が原則です。できるだけ早く申請することをお勧めします。
Q精神疾患の労災認定にどのくらい期間がかかりますか?
精神疾患の労災申請は調査が複雑なため6ヶ月〜1年以上かかることがあります。申請中に休業補償給付の仮払いができる場合もありますので担当労基署にご相談ください。
Q労災保険を使うと会社の保険料が上がりますか?
メリット制により労災給付が増えると保険料が増額される場合があります。これが会社が労災申請を嫌がる理由ですが、労働者の申請権を制限する理由にはなりません。
Q自営業・フリーランスでも労災に加入できますか?
原則として労災保険は雇用された労働者が対象ですが、特定の職種(建設業の一人親方など)は「特別加入」制度を利用できます。フリーランス全般への拡大も議論されています。
Q過労死の遺族です。どこに相談すればいいですか?
過労死防止対策推進法に基づく「過労死等防止対策推進協議会」の窓口、または弁護士(法テラスで費用立替可能)に相談してください。遺族補償給付の請求とあわせて、会社への損害賠償請求も検討できます。
Q労災保険と健康保険を間違えて使ってしまいました。
業務上・通勤中の傷病に健康保険を使うことは本来できません。気づいた時点で医療機関・健康保険組合・労基署に申し出て、労災保険への切り替え手続きを行ってください。
Q労基署に申請したのに動いてもらえません。
複数の証拠を追加提出する、書面での申告書を改めて提出する、都道府県労働局に状況を報告するなどの手段があります。それでも改善しない場合は弁護士に依頼して労働審判・民事訴訟に進む選択肢もあります。
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情報の扱いについて

本サイトは一般的な情報提供を目的としており、個別の法的助言・医療助言ではありません。緊急性がある場合、または具体的な請求・交渉・訴訟を検討する場合は、労働基準監督署、総合労働相談コーナー、法テラス、弁護士、医療機関などの専門窓口へ相談してください。

最終更新日:2026年6月4日 / 主な参考先:厚生労働省、都道府県労働局、法テラス、ハローワーク

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